6/28/2014

2度目のシャスタ山


そろそろ日本で訪れたパワースポットでの刺激が薄れてきた頃、クレイビングを感じていたらシャスタ山を訪れる機会が落ちて来た。なので先週末に3泊4日で去年の夏に引き続き2度目のシャスタにでかけた。

家から6時間のドライブは長く、一日は移動で費やされてしまう。昼に出て夕方に到着し、宿泊先にチェックインして休憩、夕食に出かけてみれば、もう5時には店が閉まってしまうのでデッドタウンのように閑散としているダウンタウン。面白そうな店を閉じたドアから恨めしそうに覗きながら歩いていたら、なんと8時まで開いているクリスタルショップを発見。Sacred Seed Crystalsのオーナーはクールなお兄さんで、ここには他のお店で見ないような珍種も沢山揃っていたので驚かされた。予定していたクリスタルのショッピングを初日にできて大変に満足した私だった。




さて、翌朝快晴のシャスタはなんと雲の輪っかを被っていましたよ!素敵過ぎる~。


去年はCastle lake止まりだったけれど、今年は更にハイキングをしてHeart Lakeまで足を伸ばした。トレイルの表示がないので迷ってしまい山を下りてしまいそうになり引き返したけれど、途中で積み石を発見、これは『Cairn』と呼ぶもので、先人が後から来る人の為に目印を残すためだそうだ。Heart Lakeは本当にハートの形をした小さな湖で大変に穏やかで可愛らしいバイブに満ちている。ここで一時間ほど瞑想。最初の浄化を果たして気分が良くなった。周りでは沢山の綺麗な青いトンボが交尾していて微笑ましかった。

迷ったときの頼りの目印の積み石
静かなハートレイク












夕方からはStewart Mineral Springsで毎週土曜日のみに行なわれるSweat Lodgeにでかけた。去年曜日が合わずに逃していたので、これが今回のメインの目的となる。

途中Mt.Shasta City Parkに寄り、恒例の50年前の雪解け水という湧き水を採取する。相変わらず大きなボトルを持った人々が群がっていたけれど、今回はハープを奏でるおじさんがいた。




Sweat Lodgeの前では、午後からネイティヴアメリカンの人たちが沢山の石を積み重ねたかまどに火をくべ、太鼓を叩き唄うリチュアルが続く。そして6時になると背の低いドームのドアが開き、参加者が次々と中に入って行く。靴を脱ぎ、タオルだけで水は持って入れない。膝を抱えるようにしてきつきつにテントの中に座って行く。壁際の外輪だけで30人程、そして更に内輪に人が10人程座る。男達が次々と大きなフォークでかまどの焼けた石をテントの中央に置いて行く。メディスンマンの説教と太鼓と唄が始まり、メディスンウーマンが焼けた石の上に何種類かのハーブを散らし、水をかけると沸騰した蒸気がテント内を満たす。ドアが閉じられるとそこは真っ暗になり、目を開けても閉じてもその闇に変りはない。メディスンマンの語りを聴いているうちにすでに涙が汗のように流れ落ちる。感情はないのに何故か涙が出た。そして、メディスンマンのドラムに合わせて手を叩き一緒に唄う。叩いた手から熱い汗が散り、自身の顔に飛んでくる。闇の中で誰かのすすり泣きも聞こえてくる。浄化が始まった。

多分に15分くらい毎にドアが開き、人の出入りがあり、更なる焼け石が追加される。同行者は最初の15分でギブアップしたけれど、私は4サイクルくらい居たかもしれない。最初はきつきつだったそれも、人が抜けて行くことでスペースに余裕ができてきて、居心地は少しずつ楽になる。それでもその辺のサウナよりもかなり熱いので、頑張りすぎて倒れてもいけないから、勇気をもって途中で辞めることにした。この後はしばし放心。でも経験できて嬉しかった。特に料金というのはないけれど、一人$35程の寄付を求められる。




去年初めてシャスタ山を訪れた時に、まるでピラミッド?と思わされる不思議な山が気になって仕方がなかった。密かにそこはきっとUFOの秘密基地に違いないと妄想にふけって興奮していたけれど、今回なんとその山を登山することになった。初日に訪れたクリスタルショップのお兄ちゃんと話しているうちにその話題になり、トレイルへの行き方を教えてもらえたのだった。まったく予定外の行動。

ピラミッドの形をしたその山には『Black Butte』という名がある。標高約2000mで2時間半もあれば頂上にたどり着ける。ただ、本当に岩肌を登って行くし、所によって大きな岩を越えたりするので普通のトレイル用のシューズでは辛かった。登山靴が欲しいなと思わされた経験だった。

去年の経験からアウトドアの興味が膨らみ、秋のセールでバックパックから伸びるチューブから水を補給出来る『キャメルバッグ』と山ガールに必需の『トレッキングポール』を購入していた。それを初めて使い、本当に便利モノだと感心。同行者や私の友人はトレッキングポールは邪魔だというけど、私はそうとは感じられなかった。リズミカルに運ぶポールで4本足動物の気持ちを実感した。ポール使いで体重が分散され、上腕にかなり移動した分膝に優しくなり疲労度がまるで違っていた。こう配の激しい山肌をただひたすら登る。最初に見えたピークは小さい方で、更にその先があると知ってがっかり。頂上まで後少しと思う所からはかなり先が長く感じた。これ、今月のブートキャンプやってなかったら、途中でへたってたよね。

見つけにくいトレイルを目指してひたすら走る
山はかなりのこう配

頂上かと思ったら、低い方のピークでした







登山をしながらシャスタのエナジーを感じる














頂上は本当にとんがり状態で人が立てるスペースは小さい。写真撮影の為にどうにか立ち上がったものの、見下ろせば直ぐ横は崖なので膝が抜けた。視界は360°の空間。滅多にない体験。登山をする人の気持ちを充分に理解した。岩山なので日陰がほとんどなく、炎天下の中を直ぐに引き戻したけれど、帰り道の方が難しかった。3分の1ほど降りた所で股関節が痛みだし、ペースが落ちた。

気分は爽快。でも眼下は崖で怖い。

どうにか頑張って汗だくでトレイルの入り口まで戻って来た時には、ちょうど5時間が経過していた。頑張った自分をとても誇らしく思えた。「苦労して登って降りてそれがなんやねん」と昔は思っていたけれど、「そこに山があるからだ」という言葉に納得する。やっぱりこれで得られる『達成感』は何事にも代え難い




シャスタと言ったら周りに沢山ある滝が見物。去年はBurney fallを目指し、今年はMcCloud fallを目指すことにした。下流のプールに登山の汗ででろでろになった身体を浸す、がその冷たさに雄叫び。














去年はMr.Shasta Resort一泊にLake Brittenの北側で二泊キャンプしたけれど、今年はMr.Shasta Resort 二泊に、お初で一泊『The McCloud River Mercantile Hotel』にトライしてみた。なんとなくの思いつきの割には、それはとてもチャーミングな古いインテリアで感動した。私たちが停まったのは『The Arts and Crafts Suite』。入って直ぐその広いハードウッドフロアの部屋に驚かされた。そのままタンゴ踊れちゃうよ?って。バスルームの広さもダンスできるくらい。猫足の古いバスタブがとてもロマンチックで、ベッドも最高の寝心地だった。間違いなく5星あげちゃう。

猫足のバスタブに感動。タイルもお洒落




最終日は、去年友人から教えてもらった川岸の秘密の湧き温泉を再度目指した。なんとなくの記憶を辿って出かけてみたのに、ちゃんとその場に辿り着けた。去年は裸天国だったけれど、今年は先客がいたので水着姿で。それも途中からは完全なプライベートになる。湧き出る温泉は少量だけれどとても熱い。時間が経つと湯がだんだんと熱くなって来るので、川の水をバケツで汲み入れてたら、ふと気づくと稚魚が混ざっていたので焦る。折角の命、うっかり茹で殺してしまったら可哀想だよね。

まるで鏡のような穏やかな流れの川の水面
見よ、このクリアな湧き水を!
後方が秘密の抜け道












と、そんな感じのシャスタ旅行だった。リフレッシュできて大満足。登山の疲れは後でかなりきていたけれど。




おまけ:シャスタシティで美味しいご飯にありつくというのは難しい。Mt.Shasta Resortのレストランは高いし味もイマイチ。市内にあるタイレストランはどうにかいけたけれど、メキシカンレストランは大外れ。そんな中、意外にも最高の味のレストランを発見。朝食が美味しかったのでディナーもトライしたら、サンフランシスコ市内のグルメレストランに負けない味で感動した。次回は迷わず『Lilys』で食事をし続けることにしよう。 




2 件のコメント:

  1. すごい格好いい腹筋ですね!

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  2. ははっ、それはお褒めの言葉をありがとうございます。長年のダンスの準備体操やブートキャンプ等でコアはできあがっているようです。

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